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● 新しいオーガニック食品チェーン誕生(スペイン)

カタルーニャ自治州で、新しいオーガニック食品店とカフェが誕生する。

このチェーンは、エコヴェリタスという新しい企業の一事業となる予定である。これは、スペインの小売業グループのカプラボ、スペインの食品企業のボルヘス、そして一人の大学教授と4人の小規模な投資家によるジョイントベンチャーである。

エサデ大学のマーケティングの教授であるカルロス・トレシーリャ氏は、スペインにおける、オーガニック食品の成長が秘める潜在能力は計り知れないとし、この好機をつかもうと決意して、カタルーニャ内の企業に彼の計画を持ち込んだ。そこで、カプラボの副会長で共同経営者のシルヴィオ・エリアス・マリモン氏と、ボルヘスの共同経営者であるホセ・ポンタネモス氏が、トレシーリャ氏と力を合わせようということになったのだ。

エコヴェリタスの最初の店舗は、130uの面積をもち、2週間のうちに、サリア(バルセロナ)にオープン予定である。エコヴェリタスの最初のカフェとその他2つのオーガニック食品店が、3ヶ月以内にオープンの予定だ。

● カスティーリャ・ラ・マンチャ自治州、オーガニック耕地を3倍に

カスティーリャ・ラ・マンチャ自治州の農業委員会は、これから5年で同州内のオーガニック生産エリアを3倍にすると発表した。

同地方農業長のアレハンドロ・アロンソ氏は、カスティーリャ・ラ・マンチャ自治州でのオーガニック製品の生産・製造に関する認可の手続き、処理、判定を規定する新しい法制度を発表する中で、目標も発表した。アロンソ氏によると、現在、オーガニック耕地は14790ha、生産者・加工者を含めた関係者は424人である。まず最初の目標は45000ha達成である。

この制度では、オーガニック生産者に対して、(転換のための)主要コストを資金援助するという補助金制度を設けている。それは“ヨーロッパ中に広がって”おり、カスティーリャ・ラ・マンチャ自治州でも1996〜2001年の間に3倍になった。

この計画では、自治州の農家登録簿に登録されたオーガニック耕地を持つ生産者に、これから5年間で、840万ユーロの投資が予見されている。

● オーガニック青果の需要、生産ともに増加傾向(ドイツ)

市場と価格報告センター(Zentralen Markt und Preisberichtstelle=ZMP)によれば、2001年、オーガニック青果の需要は、50%近く増加した。連邦消費者省次官のゲラルド・タルハイム博士は、ドレスデンに近いロンマッシュにあるオーガニック団体Gaa所属の野菜生産者たちに話しながら、「このニュースはオーガニックで野菜を生産する人たちにとって、さらに生産を増やすことができる良い機会だね。」と言っている。

ZMPによれば、2000年オーガニック野菜が栽培されたのは、6,500haで、野菜が栽培される全エリア100,280haの6.48%に相当する。最も多く作られているのがにんじん(750ha)、次いでアスパラガス(350ha)、そしてたまねぎである。

● 連邦議会でオーガニック週間始まる(ドイツ)

ドイツ国家のオーガニックロゴマーク(Bio Siegel)の広報キャンペーンの一環として、先週(5/13〜の週)ドイツ議会でオーガニック食が提供された。

公共の屋上レストランや、連邦議会の食堂やカフェテリアで、幅広いオーガニック製品が来客たちを迎えた。5/13夜、そのオープニングに際し、連邦消費者省大臣のレナート・キュネストは「食事は、喜びや楽しみと切っても切れない関係にある。もっともっと多くのレストランがオーガニック製品を提供するようになる。」と述べた。

● 2001年オーガニック団体新規登録農家数、13%アップ(ドイツ)

ドイツのオーガニック調査団体Stiftung Oekologie & Landbau(SOeL)が発表した最新の調査によれば、ドイツではオーガニック生産へと転換する農家がますます増えている。

2001年はオーガニック農家数8989軒、オーガニック耕地面積は467,097haで、これは全耕地面積の2.7%に相当し、前年比16%の増加である。また農家数は13%の増加である。しかしながら、この数字にはドイツのオーガニック(生産者)団体に登録した農家しか含まれておらず、登録はしていないものの、EU規定2092/91に従って、オーガニック農業を行っている農家についてはカウントされていない。このような農家も含めたデータは、毎年夏に農業と栄養に関する連邦研究所(BLE)から発行される。

上述のオーガニック団体に含まれるのは、ANOG、Biokreis、Bioland、Biopark、Demeter、Ecovin、Gaa、Naturland、Okosiegelである。

 ※SOeLについてはこちらからどうぞ→ http://www.soel.de

  (基本はドイツ語ですが、英語で読めるページもあります)

● フィシュラーとバーン、農業と食糧に関する最終討議

13日、欧州委員会健康消費者保護委員のディヴィッド・バーン氏と農業水産田園地区発展委員のフランツ・フィシュラー氏は、一年以上にわたって行われたヨーロッパの農業と食糧政策に関する戦略的な対話を完了した。ブリュッセルで行われた農業と食糧に関する最終討議で、両委員は国際的な専門家からなる一流の委員会の支援とともに、一年以上討議を重ねてきた議題についてまとめ、向こう数年間にわたる農業と食糧政策の発展を支えることになるであろう一連のアイデアを発表した。

「我々の一年以上に及ぶ討議の中で、全てのテーマにまたがっていたのは、農業ならびに食糧生産のあらゆる段階において、品質を追求するための一歩踏み込んだアプローチを展開すること、そして消費者が品質に寄せる関心と期待であった。我々の挑戦は、今それを政策に導入、法制化し、現実のものとしていくことだ。」と両委員はコメントしている。一連の討議を通じて得られた内容は、農業ならびに食糧政策の変更の中に、またそれに関わる利害関係者への情報やアドヴァイスに、間違いなく盛り込まれていくだろう。具体的には、様々な提案は、共通農業指針(CAP)と田園地区発展政策の中間見直しにおける今後の見通しや、食品安全白書の中に反映されるだろう。「消費者に対する、曖昧さのない、明白な情報は、人々が選択をするうえで、必要不可欠なものであり、これこそが、一年にわたる討議を通して非常にはっきりと伝わってきたメッセージである。政策ならびに法律は、このはっきりとした消費者のメッセージに答える形で発展するだろう。」と消費者保護委員のバーンは語った。

一方農業委員のフィシュラーは次のように述べた。「これらの討議を通じて、私たちは全体的な食品の流れの把握が必要であり、投資家達は農家が品質の高い製品を作ることができるよう、支持支援する必要があるということを学んだと信じている。田園地区発展政策の下で、品質の高い生産に対する奨励金を出すという構想は、1つの挑戦となるだろう。」

一年にわたる討議の結果、品質基準の策定に向けた場面がたびたび見られた。両委員が強調していたのは、食品の安全性は明らかに品質の基礎となるものであり、それについて交渉の余地は一切ないということだ。しかしながら、味・外見・利便性・価格・値ごろ感といったそれ以外の点については、大体において、市場が決定すべきことである。決定的に重要な点は、消費者がその情報でもって選択可能になるように、情報の透明性が確保されることである。

総括的な「農場からフォークまで」というアプローチは、あらゆる討議の基本であった。また同時に、討論の場に“食物連鎖”すなわち食品に関わるあらゆる段階からの代表者を巻き込むことができたのは、成功した点であったと言える。

討議の結果、具体的な行動は、大きく分けて、以下に述べる3つの分野のもと行われることになるだろう。

<農業>
農業は、食品の流れにおいて、非常に基本となる部分である。しかし、それだけではない。我々が農業をきちんと理解したいと考えるなら、農業が、各段階で品質を生み出す“食物連鎖”の鎖の1つであることをもっと、最大限に重要視するべきである。理由として、まず農業は自然のサイクルとともに行われる。次にEU全体の実に半分以上の面積を占めている。これが、農業それ自体の経済的比重をはるかに超えていることは、EUの住人にとって明らかである。そして、大部分の貴重な風景や、自然が残された居住環境というのは、農家の遺産として守られているので、そうした環境を守っていくことは、田園地区の世話人としての、農業が果たすべき重要な役割である。第三に、自然環境に影響される農業の損害と、天候の変化が引き起こす田畑へのリスクや価格の変動は、政策が介入する重要な理由の1つである。

多機能的な概念というものは、ヨーロッパの農業の重要な特徴を表しており、同時に社会の期待が反映されたものでもある。経済の一部門としての農業は、多方面にわたり、持続可能で、競争力があり、ヨーロッパ中に広がっているものでなくてはならない。また、田舎の環境を維持し、自然を守り、田園地区の活性化にとって重要なカギを握る能力も兼ね備えねばならない。これらの理由から、多機能性の中には、ヨーロッパ人が願う田園環境と農業を規定するのに必要な、ふさわしい政策というものが包含されている。したがって、目的は我々の農業がその役割を十分に果たし、取引のひずみが最小限に抑えられるような方法で、最大限に拡張できるような規定を施行することである。しかしながら、ヨーロッパの農業食糧セクターの競争力は、不可欠であるとみなされてきた。改良、調査、開発は躍動的で競争力のあるセクターを構成する要素として、欠くことができないものであった。

共通農業指針の第2の柱として、田園地区発展政策の強化はこの1年間の一連の討議において、最優先課題として指摘されてきた。様々な観点の中でも、不可欠で持続可能な解決を生み出す法律の規定は、田園地区発展政策の筆頭に掲げられている。加盟各国においても何度も話し合われ、さらに今回の最終討議においても、まださらに討議がなされるべきであると強調された。田園地区発展政策のもと、農家は環境保全型農業計画を導入するよう支援されている一方で、品質基準を強化する分野でも類似した計画が見込まれている。これらの計画は、オーガニック農業と連動し、多機能性をさらに強化し、小規模で伝統的な農家や生産者がビジネスとして成功する支援をすることとなるだろう。

この最終討議では、動物福祉基準も含めた、“社会的・経済的・環境的”に持続可能な農業の必要性が再び強調された。

<食糧政策>

ここでの現実的な課題は、公的な監査機関を含めた、全体的な「農場からフォークまで」の食品の流れにおける、消費者の信頼である。この流れは、安全で良質な食品を求める大衆を満足させる必要がある。

主な結論の1つとして、ヨーロッパ食品安全局(European Food Safety Authority)の設立は、最大の優先事項であり、消費者の信頼を回復するための1つの手段であった。

さらに、食品安全白書で示された行動計画の、可及的速やかな完遂もまた、極めて重要である。食品の流れのあらゆる段階において、透明性というものは、消費者の信頼に強く訴えるために必要不可欠なものである。

調和のとれた食糧法へのアプローチは、ビジネス・消費者双方の観点から、EU域内市場の効果的な運営のためにも重要である。

最近の消費者は、自分たちが食べるものに関して、もっとたくさんの情報が欲しいと期待し、実際に要求もしている。これらの情報は通常、必須あるいは自発的なラベル表示という方法で行われている。しかし同時に、こうしたラベル表示は、どんどん複雑化し、わかりにくくなってきており、消費者にとって、情報を見つけ、読み、理解することがさらに難しくなっている。また、ラベル表示規定の施行と検査においても、より困難な状況が生じている。

加盟各国、消費者、産業界、小売業界それぞれの代表者の緊密な協力によって、できる限り簡素化するという観点で、ラベル表示法の評価に着手することは、欧州委員会の望むところである。当該食品とラベルの目的との妥当性と一貫性を、第一の焦点としたこの取組みは、当該食品の原材料および栄養価ラベルを完全なものにし、全体的なラベルの明瞭さを改良し、代替手段を通じて情報を提供するといった見直しをする機会にもなるだろう。

一連の討議の中の意見や議論から生じてきたこととして、様々なタイプの「食への要求」に関するさらに総合的な法的アプローチが採用されるよう提案された。このことについては、委員会は「栄養的レベル」「機能的レベル」「健康レベル」を網羅する法的な提案を準備する計画である。この件についてのさらなる協議は、利害関係者とともに着手される予定である。

討議の議題としてもう1つ着目されていたのは、食品への栄養添加であった。

栄養添加食品は、消費者ならびに製品の改良を望む産業界からますます注目を浴びている。消費者は健康にとっての栄養の重要性、またそれぞれの栄養の特別な役割について、ますます知るようになっている。こうした関心は認識される必要があり、栄養が添加されたものとして販売されている製品が、食餌法を豊かにするという意味合いで、消費者にきちんとした利点を提供できるということが保証されなくてはならない。この分野において、法制度が整えられていくことになるだろう。法律の確定に向けて、さらなる協議が重ねられる予定である。

一連の討議期間中に、そのほかに注目を浴びていた分野としては、認知度の低い食品、加工食品である。このテーマについては、近い将来協議内容を発行するよう、委員会は提案している。食糧政策と法律はまた、伝統工芸製品、バイオテクノロジー、オーガニック農業、持続可能な発展を含めた農業食糧セクターにおける別の形での改良を支援・奨励している。

<情報と相談、協議>

欧州委員会は、正式な協議のための新しい構造を作り上げること、ならびに現存する食品産業界との直接的なコミュニケーションラインを維持するという両方の観点から、利害関係者間のさらなる討議を望んでいる。

ヨーロッパ統治という枠組みにおいて、欧州委員会は協議と発展における関係者の関与、そしてEUの政策の進捗管理について大いに強調している。このことは、今述べたどの分野においても、特別法が必要となった際に、その評価をするのに役立つであろう。

農業、産業、流通各界そして消費者との対話に向けた委員会の役割を維持・強化する必要性が、この農業と食品に関する一連の討議を通じて特に強調されてきた。

この点について、委員会は近々、食料品と動物の衛生管理に関する、これまでの協議委員会を再編制するという提案を行う予定である。この新しい協議委員会は、食品の安全に関するあらゆる事項をカバーし、食品の流れにおける様々な段階で責任者となる、全ての分野との、機能的で包括的な対話と協議を保証することになるだろう。

この一連の討議が最終を迎え、この対話自体を今後どのように続けていくべきか、様々な見解が寄せられた。多くの提案は、食物の流れにおける協議をどのように改良するかということについて、前進させていくべきだというものだった。このことについては、前述の協議委員会が、間違いなく、大いに力を発揮することになろう。

個々の共同関係は、その仲間うちで、また消費者とともに協力関係を築き上げるために、食品の流れに関わる様々な関係者の間で発達していくであろう。さらに、EUの食品にまつわる消費者委員会によって、もっと定期的な討議が行われれば、それは有益であるだろうと考えている。我々は、欧州委員会によって組織された、農業と食糧に関する一連の討議が、今後の発展を考慮し、適切な進歩を促すために、例えば2年に1回というように定期的に開催されるべきだという提案に前向きである。

<背景>

この一連の討議では、地域的、地方的、そして地球規模的な食糧生産システムと、それらが生産者と消費者の関係に与える影響に関して話し合ってきた。この議論の目的は、さらに調査や討議が必要とされるテーマを見極めるということであった。これまで分析してきたテーマの中には、品質に対する価格についての消費者と生産者の反応、環境や動物の健康・福祉、社会的責任といった倫理的な面を重視する傾向などがある。

この一年あまりの間に以下の行動がとられた。

●農業と食品に関する戦略的な対話を開始する一連の討議がブリュッセルで幕を開ける
●その討議は、加盟各国で同様の円卓会議という形で続けられた。
●食品の品質、安全性、生産に関するインターネットによるチャット
●この分野における政策的役割を担うため、欧州議会との会議
●関連テーマのさらに詳細な点を検証するため、ヨーロッパ消費者委員会とミーティング

食品の品質は、ヨーロッパ消費者デーである2002年3月15日の主要テーマでもあった。ヨーロッパ中の消費者団体が、品質に関する計画について議論し、促進するためにこの機会を利用した。

● オーガニック食品をどこで買いますか?(オーストリア)

ウィーンのFessel-GfK社の調査によれば、オーストリアのオーガニック食品愛好者の購入状況は、その頻度に関しては大きな変化はない。また、ここ8年ほど、核となるオーガニック食品愛好者が購入するオーガニック食品の割合はずっと一定である。オーストリア人のほぼ3分の1が週に一度はオーガニック食品を購入し、その割合はここ数年ほとんど変わりがない。

しかしながら、どこで買うのが好きか、という点は変化している。ブランド名のついた、あるいはスーパーマーケットのオーガニック商品の売上が成長を続けている一方で、オーガニック農家からの直接購入は確実に減少している。同社の1993年時点の調査では、48%のオーストリア人が農家から直接オーガニック食品を購入していたが、2001年にはその数字は22%にまで落ちている。それに対して、小売店での購入は13%が32%へと上昇した。

※さらなる情報については、こちらまで
 Fessel-GfK GmbH
Mr. Gerhard Pitzl tel: 0043-1-71-710-313
e-mail: Gerhard.pitzl@gfk.at

● オーガニックミルク売上大成長(オーストリア)

オーストリアでは、2001年約2億リットルのオーガニックミルクが売れた。これは全ミルク量の12%に相当する。

市場としては、1997年7300万リットル、2000年1億5500万リットルと成長を続けてきた。同時にオーガニック農家への割増金も増えつづけており、1997年時点では1kgあたり2セントだったのが、昨年の平均は1kgあたり5セントだった。オーストリアのほぼ4分の3のオーガニックミルクが、Bio Ernte Austriaという団体に属する農家産のものである。ここに属する農家は、「Ja! Naturlich」、Hipp、Spar Natur pur、Bio+といったブランド畜産製品のためにミルクを供給している。製品の約30%が輸出されており、イタリア、イギリス、ドイツが主な行き先である。

● ヨーロッパのオーガニック乳製品売上12億円に

オーガニックモニター社の新しい調査によれば、2001年オーガニック乳製品の売上は、26.2%の伸びを見せ、12億ユーロ(約1400億円)に達した。

オーガニック乳製品に対するヨーロッパ諸国の需要は依然として高く、2001年は多くの国々で30%以上の成長が報告されている。最も高い成長を示したのが、イタリアとドイツで、BSE発生にともなって消費者の要求が高まったことが理由である。両国においては、BSEの発生が原因となって、乳製品以外の食品小売においても、オーガニック食品の売上が大幅にアップした。

2001年のオーガニック乳製品売上の63%を記録したのがスーパーマーケットであり、大部分のヨーロッパ諸国において、オーガニック食品の販売経路として最も重要となっている。特にスカンディナヴィア諸国におけるスーパーの市場占有率は高く、実にオーガニック乳製品の90%以上が大規模小売グループルートで販売されている。またスカンディナヴィア諸国の人々は、ヨーロッパ内で最もオーガニック乳製品を消費しており、デンマーク人はドイツ人の8倍以上の消費である。

ヨーロッパにおける最大のオーガニックミルク市場はデンマークであり、上位数社の小売売上では、オーガニックミルクは、全ミルク売上の3分の1を占める。デンマークのオーガニック乳製品市場は、既に市場が熟している段階にきており、今後の成長は他国と比較して最も低くなるだろう。2001年時点で、デンマークのオーガニック乳製品市場はヨーロッパで第4位であるが、2005年までには、市場規模として下位を占める国の1つとなるであろう。

イタリアおよびドイツのオーガニック乳製品市場は、2002年〜2007年にかけて、最も大きな成長が予測される。主要な小売業者は、短期的に年間20%を超える売上成長を狙っている。2007年、ドイツ市場は、ヨーロッパのオーガニック乳製品市場の3分の1を占めるに至るだろうと考えられる。同期間、イギリスとフランスの市場は、第2位、3位をキープするだろう。

この調査ではまた、オーガニック乳製品売上の多くを占めているのはオーガニックミルク部門で、2001年は42.5%を占めていたことがわかっている。ヨーロッパにおいて、5億リットルを超える飲用のオーガニックミルクが販売され、それは全飲用ミルクの3.1%に相当する。マーケットシェアと言う観点では、オーガニックヨーグルトが最も高く、ヨーロッパの全ヨーグルト売上の3.6%を占めた。

オーガニックモニター社では、オーガニック乳製品部門は健全な成長を続けるだろうと予測する一方で、多くの試練にも直面することになるだろうと報告している。最も大きな問題の1つは、需要と供給のアンバランスをどのように克服するかということである。デンマークとイギリスでの過剰生産は、半分以上のオーガニックミルクを従来製品として販売する結果となった一方、南欧諸国ではオーガニックミルクの供給が間に合わない状況が発生している。

オーガニック乳製品部門はまた、多くの国で市場が成熟するにつれて、競争が激化してくることになるだろう。大規模な乳製品会社は、オーガニック乳製品の製造と販売において、スケールメリットを生かせる段階にくれば、マーケットシェアを獲得していくことになろう。従来製品に関する大規模な乳製品会社は既に、スカンディナヴィア諸国、フランス、ドイツ市場を支配している。この傾向は、市場の成長率がペースダウンし、競争がより一層激しくなるにしたがって、その他のヨーロッパ諸国にも広がっていきそうである。

 この調査レポートの詳細については、以下まで。
 Ms. Tina Gill
 Organic Monitor
 e-mail: press@organicmonitor.com
 レポートタイトル:
   #1001-43 The European Market for Organic Dairy Products

● 欧州委員会より良い食の品質を求めて調査を

このビーフステーキはどこから来たんだろう?牛は何を食べてどんなふうに育てられてきたのかな?今週23日に行われたブリュッセルでのセミナーにおいて、欧州委員会は研究者ならびに利害関係者を交え、ヨーロッパレベルでの動物福祉(特に家畜に限定)に対する研究について討議を行った。

BSEを始めとする、食品の安全性が危ぶまれる数々の事件の結果、ヨーロッパの消費者は以前よりもまして、「農場からフォークまで」をカバーする食品の安全性に関心を寄せている。欧州委員会が発表したプレスリリースによれば、欧州委員会の調査を通じて、家畜の飼育や、その住環境を改良していくことができるということだ。

このセミナーにおいて参加者は、これまでEUが後援してきた調査によって得られた結果を検討し、今後EUにおいて研究が必要とされる要件を確定した。現在欧州委員会が、直接的に動物福祉に関わる調査プロジェクトに援助している金額は、750万ユーロ(約8億7千万円)である。

さらに、家畜の健康状態に関する調査プロジェクトもまた福祉調査の一環である。調査テーマの中には、「牛の長距離移動について」「七面鳥生産における運動器官機能障害について」「豚のストレスと遺伝子について」などもある。

今回のセミナーは、EUから研究のための資金援助を受けた研究者が、消費者や動物福祉を推進する団体とともに、どのような調査研究を行うことが家畜によりよい環境を与え、さらに食品の安全に関する方針を改良・発展させていくことができるか、ということを討議する初めての機会であった。

● 給食の100%オーガニック化を目指す企業(フランス)

一般大衆の力はオーガニックの波を盛り上げてはいるが、集合食事施設(給食や学生食堂など)選択する第一の基準はやはり価格である。

「食の安全性と関連した問題として、今日12%の子どもが脂肪過多をわずらっており、食物アレルギーも増え続けています。このようなあらゆる危険が迫っているので、集合食事施設は使用する原料の質とともに、それらを結びつける方法についても、ますますの注意を払うよう求められています。」とBiofinesse社の創設者セルジュ・アティアは説明する。100%オーガニックの食料品卸の第一人者として、Biofinesseは400種以上の製品をそろえている。加工・未加工製品を問わず、農薬・化学肥料・保存料とは無縁である。

この会社は現在6割がた南西地域で活発な展開をしているが、まもなくパリおよびその周辺地域にも展開することになるだろう。というのも冒頭に述べた脂肪過多に悩む子どもの半数が、パリ周辺地域にいるからだ。パリ19区ならびにイル・ド・フランスの多くの中学校で既に同社の扱う製品が採用されている。

主な売り先は、学校給食施設であり、実際注文の9割が学校給食だ。もちろん同社は売り先がもっと多方面に展開することを願っている。そのための方法の1つとして集合食事施設からの紹介だ。つい先日決まった契約は、フランスのNo.1企業Sodexho(世界72カ国にわたって展開している大企業)であった。

健康関連施設や企業への配達は、全体の10%にすぎない。「私たちにとって、予算というのがまず1つ目の壁です。大衆の力が熱心にオーガニックを応援すれば、多くの集合食事施設は、第一の選択基準である価格について考慮せざるを得なくなります。」これまでの一般的な給食の1食あたりの値段は、0.15〜0.46ユーロであったが、Biofinesseの完全オーガニックメニューは、一日あたり1.52〜2.29ユーロで、年金生活者や病人対象の予算にほぼ匹敵する。

同社では、今後需要を確立し、活動をさらに展開したいと考えている。設立から3年は年率50%の成長、その後も年間20%の継続成長を狙っている。

(フランスの新聞 La D駱鹹he du Midi紙より)

● 国連、遺伝子組換え作物の方向性に批判

16日の国連の発表によれば、開発途上国が実験中の遺伝子組換え作物で恩恵を受けるのは難しいと言うことだ。理由は、これらの遺伝子組換え作物の多くが、害虫や病気に強いものであり、収穫が増えるものではないからだ。

圃場試験のうち、特別に収穫改善を目的としたものは、アメリカで25%、EUでは12.5%にすぎなかったと国連大学の新技術開発研究所(UNU/INTECH)は公表している。

同研究所所長のLynn Mytelkaは、「遺伝子操作に関する多くの調査は、開発途上国がそれによって恩恵をうけるのにふさわしい作物や、問題を取り扱っていない。」と述べている。

目下のところ、3大私企業(Monsanto、Pioneer、AgrEvo)がアメリカの試験作物の48%を、EUの26%を請け負っている。上述の研究所は、バイオテクノロジーの可能性を開発途上国にとって有効なものにできるよう、公の研究部門を増やすよう要求している。

「病気に強いということももちろん収穫増につながるだろう。しかし“直接の収穫増が世界の人口を救う”」というのが同研究所のコメントだ。

● EU委員、遺伝子組換え植物による実験を容認せず

先般のベルギーのアロストにおける、遺伝子組換えセイヨウアブラナを使用した試験農場について、欧州委員会委員(リサーチ担当)のフィリップ・バスキンは17日、このような暴力的行為は容認できないと述べた。この実験は、ヨーロッパ全体にわたって行われている最近の一連の圃場試験では最新のものである。

圃場試験は、従来の植物品種と同様、開発中の遺伝子組換え植物についても行われる。この遺伝子組換えが行われた実験植物は、期間中ベルギー当局に認められ、EUならびに各国の法規を完全に満たす、健康と安全について適切な条件のもと実行された。

今回のターゲットとなった植物は、さらに精確で効率の良い新しい方法を使って遺伝子操作されたものだ。従来植物の栽培方法を通じて同じ遺伝子を添加することは、ずっと不確かで時間のかかる工程だ。本当に安全な枠組みの中で行われれば、有望な遺伝子操作技術がEUの健康・環境・農業政策の履行を向上させると見込まれている。

● 食品規格エージェンシーの世論調査(イギリス)

食品規格エージェンシー(Food Standards Agency=FSA)が例年行っている消費者調査によれば、健康を気遣った食生活、食品のラベルが何を意味しているか、ということに対する人々の注意が高まってきている。

このエージェンシーは毎年、イギリス中の3000人以上の意見を反映した「食品に対する消費者の姿勢調査」を行っており、その結果は消費者にとって実際に関心があるものだ。最新の調査では、消費者が最も関心を持っているのはBSEや農薬といった食品汚染に関するものであるということだ。

しかし、このことは同時に人々が食に関する情報にますます注意を払うようになっているということ、そしてこのエージェンシーの提供する情報やアドヴァイスに信頼が寄せられているということも示している。

<表示>
2000年以来、ラベルに表示される言葉として“use by”(品質保持期限)を正しく理解している人は2000年33%⇒2001年40%になり、小さくはあるが、重要な伸びを示している。また“best before”(賞味期限)を正しく理解している人も2000年34%⇒2001年36%とわずかに伸びている。しかし43%のイギリスの消費者は“80% fat free”の意味を正しく理解していない。また回答者の66%が食品のラベルを見て、主な原材料が何であるか正しく答えることができなかった。

遺伝子組換え食品への関心は減少した。(2000年25%⇒2001年17%) 理由としては、食品のラベルに遺伝子組換え食品についての情報が記載されるようになり、それを見るようになったからである。

<食品に関する話題>
食に関するトピックで、消費者が最も心配しているのは食品汚染で、実に59%の回答があった。第2位はBSEで昨年より6%ダウンの55%。第3位が1・2位と関連しているが、家畜の飼料と農薬で50%であり、こちらは4%のアップとなっている。同社はこの上昇について、口蹄疫が原因していると見ている。また遺伝子組換え食品についても38%が不安を感じているが、その割合は昨年より5%減少している。この数字は同社が行った2002年2月の食品衛生キャンペーンに基づく。

2000年の調査では、「回答者は何を食べているか?」という質問があったが、2001年は「回答者が(もしあるとすれば)一度も食べたことのない食品は何か?」という質問を行った。回答は以下の通りである。

精肉(牛)−7%、精肉(鶏)−5%、生鮮野菜、果物−1%、オーガニック食品−38%、惣菜(調理済食品)−28%、冷凍あるいはパッケージ化されたインスタント食品−17%、魚−14%、食品は何でも食べる−17%

<健康的な食生活>
昨年に比べて、食生活がより健康的になったと回答した人は増えているが、何をもって健康的な食生活と言えるのか、混乱は続いている。回答者の40%が食生活が改善されたと答えており、それは昨年に比べて2%の上昇である。

より健康的な食事、というのは回答者にとっては果物や野菜を摂る量を増やし、脂肪分や塩分を減らすことであるという傾向が見られた。しかし、パン、シリアル、パスタ、米、芋の量を増やしたという回答は25%にすぎず、2000年よりわずかに減少している。約半数に近い人が、一日の食品摂取量の少なくとも20%を野菜や果物にするべきであるということを知っていた。この数字は昨年に比べ、格段に伸びている。

● ドイツ初のオーガニックガーデニングショップ

ドイツでオーガニックの観賞用植物を扱う初のガーデニングショップが誕生した。そこで扱われる商品は、ノルドライン・ウエストファーレンとズードザクセンにあるビオランド(Bioland)の種苗園とマーケットガーデンのものである。

これまでのところ、オーガニックの観賞用植物は主に通信販売で扱われてきたが、今では買いたいと思う人はガーデニングショップを訪れて、自分で欲しい植物を手に入れることができる。

このガーデニングショップでは、基本的なハーブ、果樹、潅木を揃えてスタートした。さらにほかのオーガニックのガーデニング商品については、特別デーを設けて畑用の植物、野菜の種、バラなどを提供していく。

ビオランドの種苗園とマーケットガーデンは、化学合成農薬ならびに肥料は使用しない。観賞用植物を人工的に小さくコンパクトに保つ化学薬品は使用されていないが、かわりに丈夫な植物を選び、わずかな有機肥料、低温、剪定というやり方で成長を促している。オーガニック植物は病気に対する抵抗力が一般のものよりもあり、特に根の強さが際立っている。

● EU内政権交代と農業政策の関係

2002年はEUにおいては、オーガニック農業にとって正念場となりそうである。というのも今年は農業政策に関して、重大な決定がなされる予定がない一方で、来る数年の農業方針に大きく影響することが予測される政権の交代があるからである。

EU15加盟国のうち、少なくとも6カ国で今年選挙が行われる。そしてヨーロッパのオーガニック農業にとって政権の交代は非常に大きな意味をもつ。選挙の結果いかんで、間接的にとはいうもののオーガニック農業支援のレベルやタイプ、また今後のオーガニック食品産業が左右されるからだ。中でも最も影響力をもつのは、ドイツとフランスの政権交代であろうと思われる。

ドイツの選挙は9月22日に予定されており、保守党のエドマンド・シュトイバー有力の見方である。ゲラルド・シュレーダー連立政権の終焉は、オーガニック食品産業にとってマイナスとなるだろう。というのもいわゆる「オーガニック農業の女神」レナート・キュネスト大臣を失うことになるからである。2001年1月のドイツ農業消費者保護省誕生以来、キュネストは農業構造改革に向けて過激とも言える抜本的な計画を取り入れてきており、2011年までにドイツの全耕地面積に占めるオーガニック耕地面積の割合を10%にするという野心的な目標も掲げた。彼女はヨーロッパにおいてオーガニック農業を支持する政治家として、最も声を大にして訴えてきた人物である。

フランスにおける政権交代の方がドイツよりも嬉しい知らせである。4月と5月に行われる大統領選挙で、10年に及んで指揮をとってきたジャック・シラク大統領は退陣することとなるだろう。シラクは現行の共通農業指針(Common Agricultural policy=CAP)の立案者であり、大統領交代はヨーロッパにおける農業指針の大転換につながる可能性もある。フランスは、EU農業助成金の最大収受国であり、CAPの変更に最も強く抵抗している。

2001年はオーガニック食品産業にとって、2人の重要な支持者が選挙によって失われた。それはデンマークとイタリアの農業大臣である。そして2002年の政権交代はさらに重大だといえる。持続可能な農業を支持するという意味で、CAP改正の声が高まるとともに、農業政策がどのように改正されるか、オーガニック農業にどのようなレベルの支援がなされるかということに依然として注目が集まっている。何れにしても重要なのは、2002年9月以降誰がオーガニックの波を率いていくのかということであり、関心の寄せられるところである。

● 給食やレストランにオーガニックメニューを(フランス)

大規模流通での成功を収めたオーガニック農業の次なるターゲットは給食や学生食堂といった集団向けの食事施設である。

ブルターニュ地方(フランス)の特産品の販売を強化するため、ブルターニュオーガニック製品協会(IBB)のメンバーが集まった。この会議のテーマはずばり給食・学生食堂。手付かずの分野である。「この分野の流通に関しては、現在も10年前もレベル的に何も変わっていません。」つまり子ども達の給食にオーガニック食品を導入するためには道を切り拓かねばならないのである。

「子どもたちに対しては、私たちの目的はただ食べさせるだけではなく、コミュニケーションをとることにあります。私たちには生産から消費まで、農業に対する倫理観があり、次代の消費者となる子どもたちにこそ、それを伝えていく必要があるのです。」とセリーヌ・ジローは言う。IBBは生産から消費まで、オーガニック農業に関わるブルターニュの3分の2の専門家が集まる協会である。協議と交流を重ねて活動している。

フランソワ・ル・ラガードによれば、中学生から予備校生まで、ちゃんと需要に応える必要があるということだ。「あらゆるレストラン・食事施設、学校、そして社員食堂その他でもオーガニックメニューに対する需要が起こっている。我々がやることはただ、その需要に応えていくということだ。」ブルターニュには、メニューを整えるのに必要な役者は全て揃っているのに、調整がうまくいかなかったため、なかなか実行に移されてこなかった。

既に数ヶ所の集団向け食事施設において、レギュラーメニューとしてオーガニック食が導入されているところもある。またオーガニック材料と、従来農法による材料とを混ぜて提供しているところもある。それは“受け入れられやすい”値段にするためだ。というのも、オーガニック製品を使ったレストランはまだまだとても費用が高いからだ。

とはいうものの、それを選ぶ人はこう考えている。
「オーガニックの価格がより高いということは、環境を保護するのにかかるコストを減らすのに貢献しているってことさ。」


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