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● スペイン、2004〜2006年オーガニック生産計画

スペイン農林水産食糧省大臣のミゲル・アリアス・カニェテ氏は、スペインのオーガニック支援計画の最終版を発表した。それによればスペイン政府は、5650万ユーロ(約76億3千万円)を投入する予定である。農産・畜産、製造、加工、マーケティング、販売に関する8つの目的を達成するための55の施策が掲げられ、それによってオーガニック分野の発展を後押ししていく。この支援計画はまた、消費者の信頼を高め、生産者に対する指導レベルを上げ、検査業務をわかりやすいものにし、研究・開発を促進し、オーガニック部門の組織を改善することも目的としている。

この計画は、2003年5月に計画案のオリジナル版が発行されたものの最終版になる。この最終版には、当初のものにはなかった企業のアイデアや条件が盛り込まれ、EUのオーガニックアクションプランの内容にもあったものになっている。

※詳細は、スペイン農林水産食糧省のホームページをどうぞ
http://www.mapa.es/alimentacion/pags/encuesta/introduccion.htm

● ドイツのオーガニック農業計画、2004年に2000万ユーロ

もともとは2002年(3500万ユーロ)、2003年(3600万ユーロ)の2年間のために計画された、連邦オーガニック農業計画は、今後も2007年まで毎年2000万ユーロが投入されることで続いていくことになった。様々な技術研修や、情報、研究に対する施策への資金は、これまでこの計画から拠出されていた。

一方それについては、いい意見ばかりではない。Hubert Weiger(環境保護と自然保全のための協会)は、これまでの様々な取り組みは主に大規模な機関を通じて実行されてきたものであり、オーガニック産業分野の人々による取り組みは少なかったと批判している。

しかし今年度中に準備予定の、新しい発展に向けた指令により、連邦政府計画は、協会・連盟・企業のよりいっそうの統合を進め、地方のネットワークや地方主体の活動とよりいっそう強くリンクしていくことが可能になるだろう。

(ベルリンにおけるエコロジーと農業協会=SOLのプレス発表会にて。
オーガニック食品産業連盟のスポークスマンFelix von Lowenstein氏の発表の中から)

http://www.bundesprogramm-oekolandbau.de/news.html

● オランダ、ほぼ5人に1人がオーガニック乳製品購入

オランダのオーガニック乳製品の市場占有率は2.4%である。オーガニック乳製品の48%は、既存の小売店で販売され、38%がオーガニック商品店にて、そして残り14%がその以外の形で販売されている。オランダ人の17%以上が定期的にオーガニック乳製品を購入している。

大規模なスーパーマーケットでは、少なくとも20種のオーガニック乳製品をそろえている。生乳製品の売上は、およそ5500万ユーロ(約74億円)に達し、年率5〜10%の割合で伸びている。315のオーガニック農場で、合計16,000頭の乳牛が飼育され、およそ1億1000万リットルミルクが供給されている。またオーガニックヤギ乳が強い伸びを示している。2002年、68のヤギ牧場(ミルク用)で、720万リットルのミルクが生産されたが、ほぼ全てが輸出用だった。

2004年2月19〜22日に開催された世界オーガニック製品フェア“BioFach”によせて、オランダ政府が発行した冊子より。
(編集はオランダの雑誌、Bio-Food)

http://www.biofood-magazine.nl

● フランス農業省、オーガニック農業に好意的な施策発表

フランス農業大臣のエルヴェ・ゲマール氏は去る2月2日、オーガニック農業の生産・加工者に対して好意的な一連の施策を公表した。それは財政面、コミュニケーション面、教育・研究面、そして同業者組合や市場認識に関わるものである。

<財政面>
オーガニック農業への転換は、再び増加することになるだろう。というのも、持続可能な農業契約に向けられる国家予算の13%(5年間で5千万ユーロ≒68億5千万円に相当)が投入されるからだ。

さらに、国内の地方発展プログラムの次期計画において、ヨーロッパの支援とは別に補足の援助計画も見込まれている。

国家・地方プラン契約の枠組みの中で、生産・加工部門を後押しするための活動として、3年間で1,080万ユーロ(≒15億円)が投入される。農業省によるAgence Bioの歳費も12%増え、1,100万ユーロになる。

<コミュニケーション面>
一般の人々へのコミュニケーション活動として、EUと関係者、フランス政府による共同出資で3年間で合計450万ユーロ(≒6億1700万円)を拠出予定である。ロゴマークの使用基準をより明確にしていく。

<教育・研究面>
農業教育では、その養成においてオーガニック農業に関する単位も包括していく。

オーガニック農業技術研究所(ITAB)は、基礎から応用にいたる研究、土地の実験などを総動員して技術的アドバイスを与えていくことになるだろう。それはITABの活動を最大限に利用することにつながる。

<同業者組合と市場認識>
Agence Bioの役割は、オーガニック農業に関わる人々の間のコミュニケーション、調整、そしてオーガニック農業に関する国立監視所の発展へと集中していくことになる。この国立監視所の活動範囲は、市場や消費者動向に関する分析の方面へも拡大していく。

関係者によって、オーガニック農業由来の食品に特化した部門の創設を行う。

上述の施策は定期的に見直される。また国、地方レベルでオーガニック農業関係者に密接に結びついたものとしていく。

Agrisalon.comより

● 83%のフランス人はオーガニック食品に好印象をもっている

第1回めの「フランスにおけるオーガニック製品の認知と消費に関する調査」がAgence Bio(フランスのオーガニック農業発展と推進のための国家機関)によって実施された。2003年実施のこの調査の結果は、オーガニック食品はフランス人の間でとてもよく認知されているという、堂々たるものだった。83%のフランス人がオーガニック製品に対して、良いイメージを持っていた。

質問を受けた人々が、「オーガニック」と聞いて思い浮かべるものは、自然と好意的なコメントだった。83%の人々が“自然”や“健全”なものと認識している。

さらに言えば、以下のような特徴もフランス人に大変高く評価されている:85%が「オーガニック食品は化学物質を使用せずに栽培しているからより自然」だと答え、79%が「(オーガニックでないものに比べて)体にも良い」と答えている。またオーガニック食品の環境に関する側面もフランス人は評価している。「オーガニック製品は環境の保全に貢献している」と答えた人84%、「家畜の一生も尊重している」と答えた人は74%。

フランス人の37%がオーガニック製品を定期的に消費している。CSA(様々な意識調査を行う会社)とAgence Bioが行った調査の結果によれば、オーガニック製品を消費する主な理由は次の3つだということが明らかになった。実際、消費者がオーガニック食品を買い、食べるのは、

−その食品の品質や味が良いから(91%)
−健康のため(91%)
−その食品が安全なものだと確信できるから(90%)

である。これに続く2つの大きな理由は次のとおり。

−環境を守るため(79%)
−倫理的な理由のため(70%)

◎54%のフランス人が既にオーガニック経験済み

日常的にオーガニック食品を購入するフランス人の数は37%にまで増えてきた。17%は少なくとも週に1度はオーガニック食品を消費し、少なくとも月に1度はと答えた人は20%にのぼった。これら日常的にオーガニック食品を購入している人々はすべて、今後もそれを続けよう、あるいはさらに増やそうと考えている。実際ほぼ8割(77%)が今までどおり買いつづけていきたいと答え、23%は増やしたいと答えた。

◎価格と便利さ−ネックとなる2つの要因

オーガニック食品を買わない主な原因は、いわゆる一般のものに比べて高い価格である。高くなるのは、非常に厳しい規定に従っているから、収穫量は少なくなるから、人手は増えるから、要求される技術を導入する必要があるから、検査認証の費用がかかるから・・・と様々な理由がある。56%のフランス人が、オーガニック食品を買わない理由に価格が高すぎるからというのを挙げている。しかし、入手しやすさというもう1つの理由も消費を左右する大きな原因となっているようだ。日常的にオーガニック食品を消費する人の87%が、いつも利用する店でオーガニック食品が簡単に手に入ればもっとオーガニック食品を買うようになると答えているのだ。

◎ABマーク−十分な認知
※ABマーク=フランスのオーガニック食品を示す国が定めるマーク

日常的なオーガニック食品消費者の89%がABマークを知っており、それがオーガニックであると認識するための手段としてもっとも利用されている。実際買い物をしているとき、ABマークがあるからオーガニック食品かどうかがわかると答えた人は64%いた。その他の見分け方としては、「オーガニック」という言葉や「オーガニック農業産」という表示があるが、それをもとにしている人は、それぞれ44%、40%とABマークに比べるとずっと少なかった。

◎オーガニック農業−消費者の心配に対する1つの答え

オーガニック食品を購入している人々の実に81%は、食品の安全問題に対する不安を解決するものとして、オーガニック農業に満足していると答えている。環境に対する不安を解決してくれるものとしても72%がオーガニック農業に満足していると答えた。

◎オーガニック食品消費者の横顔

37%を占めるオーガニック食品の日常的購入者について、いろいろ重要なことが明らかになった。オーガニック食品購入者のうち、女性が40%・男性が33%であった。オーガニック食品をもっとも購入している(全体の41%)年齢層は、35歳〜64歳。大部分の人が現役で、特に自由業もしくは役職をもった人が目立つ。(これらの人々の55%がオーガニック食品の消費者)これらの人々は人口10万人以上の大都市(そこでは人口の41%がオーガニック食品を消費)に住んでいることが多い。さらに分析を続ければ、恐らくイル・ド・フランス(パリ近郊。人口の50%がオーガニック食品の消費者)や地中海沿岸(同44%)には、日常的なオーガニック食品の購入者がたくさんいるということがわかるだろう。

◎オーガニック食品の中味

もっとも消費されているオーガニック食品は、乳製品である。74%のオーガニック消費者が購入している。それに続くのが野菜・果物と卵で、それぞれ70%、65%という高い数字を示している。以下、パンその他の穀類(53%)、鶏肉(50%)。

ずっと消費されてきたオーガニック食品は野菜・果物と鶏肉、卵である。というのもこれらの製品を5年以上買いつづけている消費者はそれぞれ46%、44%、43%にのぼっている。

オーガニック牛肉は、オーガニックの中では新入りといえる。実際オーガニック牛肉消費者の74%がここ最近の5年間で新たに購入を始めるようになっているからだ。このように新たにオーガニック牛肉を購入するようになった消費者は、間違いなくBSE騒ぎに端を発しており、その後それが継続しているということだ。現在、オーガニック食品購入者の29%がオーガニック牛肉を購入している。

◎どこでオーガニック食品を買うか?

消費者はオーガニック食品を主に以下のような場所で買っている。

−大規模あるいは中規模スーパー(72%)。食品全般だが特に牛乳、乳製品の購入。
−マルシェ(39%)。特に野菜、果物。
−オーガニック専門店(21%)。食料品雑貨、ワイン、その他の飲みもの。
−パン、穀類、肉はそれぞれの商店や職人のところへ。

*CSAの調査は、1000人のフランス人(性別、年令18歳以上、職業・社会的地位、地方などが分散するように抽出)の住居に赴き一人一人に対してアンケート調査を行っている。

Agrisalon.comより

● オーガニック農業の将来

EUのオーガニック食品とオーガニック農業についてのアクションプラン策定のための公聴会における
フランツ・フィシュラー氏(EU農業・地方発展・水産担当委員長)のスピーチより

皆さまおはようございます。ようこそブリュッセルへ!
ここで皆さんにお目にかかれることを大変嬉しく思います。というのも、皆さんがここにいらっしゃるということは、皆さんのスケジュールにおいて、オーガニック農業が今でも大変重要なテーマであることの証明でもあるからです。そして皆さんがそうお考えなのはごもっともです!

オーガニック農業には長く絶え間ない歴史があります。最近では、政治的な議題としても重要性が高くなり、その結果、オーガニック食品がより広く一般の人の手に渡るようになっています。

しかし、これは何を意味しているのでしょうか?なぜオーガニック農業とオーガニック食品が存在するべきなのか?そして我々はそれがどのように発展していくことを望んでいるのでしょうか?

これが本日の公聴会におけるテーマです。そしてアクションプランを最終的に決定していくため、まずはそれがヨーロッパにおいてどのように始まったのか、現在我々はどの地点にいるのか、そして本日何を導き出したいのか、ということについて皆さんと一緒に考えたいと思っています。

ヨーロッパ全体の(オーガニック農業に関する)アクションプランという考えは、2001年デンマークで行われた会議において誕生しました。この会議は1999年にオーストリアで行われた会議の後を受けたものです。この議題は、2001年6月欧州委員会から依頼を受けた(当時の)議長国スウェーデンと農業審議会によって提示されました。オーガニック食品とオーガニック農業の促進を目的としたアクションプラン発展の可能性を探り、適切な提案を行うためです。

欧州委員会と欧州理事会はその結論において、オーガニック農業は持続可能な発展を達成するための1つの方法であると認識し、中でも法的な枠組みの存在が重要であるということ、そして加盟各国がそれぞれの地方発展計画においてオーガニック農業奨励の可能性を秘めているという事実に着目しました。

欧州委員会はオーガニック農業推進については、当初より真剣に受けとめており、この、時にはか弱いとも言える部門に対する現実的で持続可能なシナリオのために大いに役に立ちたいと切望してきました。

それ以来、我々は理事会においてだけではなく、特別な利害関係者のグループ、オーガニック農業に関する常任委員会、そして諮問委員会においてもこのテーマについて討議を重ねてきました。これに加え、昨年インターネットを利用した調査も実施しました。討議は欧州議会においても行われ、そこでもオーガニック農業を強く支持するという意向が表明されました。

私は議長国アイルランドがこのテーマに引き続き取組んでくれること、そしてたった今大臣から話があったように(訳注:このスピーチの前にアイルランドの大臣のスピーチがあった)、このテーマを重要にとらえ、後押ししてくれであろうことを大変嬉しく思っています。

そう、つまり私たちは今ここで一から始めようというわけではなく、ここには既に集められたいくつものアイデアや提案があります。このテーマに関する一連の討議の続きである、本日の公聴会に際し、適切な議題を見つけ出すのに、こうしたアイデアや提案が役に立ってきました。本日の公聴会のあと、欧州委員会はアクションプランを策定し、4月末までに理事会と議会に提出します。

ここで、これまで環境保全そして家畜の快適性を強化する農業システムとして、どういったことが成し遂げられてきたかをご紹介したいと思います。オーガニック農業はそのような農業の最たる例です。

昨年6月、共通農業政策(CAP)改正について、ある合意に達しました。農業部門が長期的に見て、経済的・社会的に存続できるよう力を入れること、環境への十分な配慮がなされた生産方法による高品質で安全な農産物を提供するという点においての合意です。我々は2003年のCAP改正により、ヨーロッパにおけるオーガニック農業の将来的な発展に向けて、とても前向きな枠組みが提示されると期待しています。

新しいデカップリング援助政策により、農家は畜産や植物栽培において、よりオーガニック農業に則した形での拡大が容易になります。きちんと定義された厳しい生産方法、そしてその実施が実際の農場における検査によって裏付けられるという、オーガニック部門の精密な点により、複数の規定の遵守が重視される場合、オーガニック農家に有利になります。そして加盟各国は、環境保全型農業のような、品質重視の生産方法支援のために、国家予算の10%までを充当することが可能です。

しかし、オーガニック生産者の立場はまた、地方発展施策に乗じやすくなっています。これらの施策は改正CAPのもと、導入あるいは強化されてきました。そしてこれらの施策は将来、複数の基準を超えた品質・動物福祉・環境に関わる規定という形で結果を出すことになるでしょう。私は皆さんの関心が加工、消費者への情報、そして販促への支援強化という点にも向けられることを望んでいます。これらの内容は食品加工の“画期的な”アプローチに対する支援という恩恵を受けることができます。また新しいEU基準にそって適用される支援項目にもぴったりとあてはまっています。私たちが今、総合的な戦略を固めるにあたって、正しい道筋にいるということを私は確信しています。そしてその戦略は将来的なEUにおけるオーガニック農業の発展を支持するものとなるでしょう。

これまでの軌跡についてのお話はこのくらいにして、アクションプランの方に戻ります。これまでの協議によって、いくつかの重要な議題が明らかになってきました。それらのうち何点かをここで紹介したいと思います。

・消費者への情報伝達についての改善
・生産者と市場のつながりについての改善
・オーガニック農業の研究に対する資金援助についての改善
・EU全体のオーガニック農業の検査ならびに基準のさらなる調和

詳細について話す前に、まずオーガニック製品市場発展についての議論を始めることは有益でしょう。

オーガニック農業は成長しています。同時に、オーガニック農家がその製品をオーガニックとして販売できないという話もしばしば耳にします。これは、需要と供給のバランスが常に取れているわけではないということを表しています。もうひとつの重要な意見として、オーガニック製品が流通の主流、とりわけスーパーマーケットに吸い上げられることこそ、広く一般に利用され、周知のものとなる重要な要因となるだろうというものがあります。

需要・供給ともにここ数年間で拡大しています。こうした拡大にも関わらず、オーガニック製品が市場に占める割合は依然として小さいままで、例えば5〜10%を占めるオーガニック野菜のような例外を除き、EU全体では約2%です。地方によっては今でも市場、生産ともに成長しているところもありますが、それ以外の場所ではむしろ減速してきました。

ここで議題としてあがってくるのが、ではどのようにしてEUにおけるオーガニック製品の流通や消費を促進することができるだろうか、ということであり、加工や流通、マーケティングを促進するのに何が必要かということであり、どうやってトレーサビリティやオーガニックの信憑性を保証するかということです。

この部門はいまだ比較的小規模流通であるため、この課題は最優先事項です。この状況を改良するために何ができるかを考える必要があります。そしてどのように消費者のところにまで届け、オーガニック製品やオーガニック生産の多岐に渡る様々な利点に気づいてもらうかを考えなくてはなりません。スーパーマーケットの棚にある商品について、消費者にもっと関心をもってもらうように新しい情報キャンペーンを発進させるのがよいのでしょうか?オーガニック農業に対する消費者の信頼を高めるために何かをするのが良いのでしょうか?あるいは、これまで以上に環境への配慮や動物福祉、食品の品質に応えるよう、基準の拡充を行うべきでしょうか?

基準に関する枠組みについてはどうでしょう。社会の関心に応えるような形で、オーガニック農業の目的の定義を改良するべきでしょうか?より厳しくて明確な基準が必要でしょうか?検査システムにとって欠くことのできない改良点はなんなのでしょうか?これはもちろん輸入品にも適用されます。これらの内容についてぜひ皆さんのご意見を伺いたい。

オーガニック農業の繁栄について話し合うなら、当然遺伝子組換の繁栄についても触れないわけにはいきません。この点も、本日の議題の1つとなっています。

皆さん、本日の議論において心に留めておいていただきたい重要な点について概要をお話してきました。すなわち、CAP改正について討議されてきた中で決定してきた新しい枠組み、オーガニック市場の発展というオーガニック分野が直面している課題、広い文脈においてオーガニック農業規定に関する入念な討議の必要性です。

プログラムのとおり、本日は3セッションを予定しています。1つめはヨーロッパの農業におけるオーガニック農業の位置付け、2つめは拡大EU社会におけるオーガニック農業の役割、そして結びのセッションです。

第1、第2セッションの議長は、それぞれのスピーカーが話をする前に、主題に関する数ある議題や問題とともに短い背景説明を行います。

結びのセッションでは、本日の公聴会がどのような形でアクションプランへのアイデアとして追加できるかを討議していきます。多くの情報を、これまでに我々が討議を重ねてきたオーガニック農業に関するEUアクションプランに反映させられるよう導入としての話をしました。私たちが取り上げる議題について皆さんが何か明確なアイデアをお持ちであることを強く願うとともに、私たちはその意見を注意深くお聞きする所存です。

全ての人にとって、興味深く実り多い一日になりますことを!

 

● 地方発展に向けたEUの政策、Leader+(リーダー・プラス)

Leader+はEUの構造財源によって資金拠出されている4つの施策の1つであり、長期的に地元の将来性を考える地方発展の担い手たちを支援するよう計画されたものである。持続可能な農業の実現に向けた、おのおのその地域にふさわしい、高品質で独創的な農地戦略の実施を奨励しつつ、この施策はパートナーシップとネットワークによる経験のやりとりに焦点を絞っている。2000年〜2006年にかけて、50億4650万ユーロの使用が決まっており、うち21億5100万ユーロはEAGGF(European Agricultural Guidance and Guarantee Fund )からの拠出であり、残りは公、民間それぞれからの寄付である。

Leader1が、地域に基づきそこに参入・参画する形での地方発展政策という新しいアプローチを始めた重要な施策である一方で、Leader2はLeader1を踏まえて、特に申請された計画の革新的な点を重視して、さらに広域な使用へと広げたものである。Leader+はより統合的で持続可能な発展に向けたアプローチを新しく生み出し、試みるのを奨励するという目的を追求する研究機関としての役割を今後も続行する。こうした発展の影響を受けて、EU域内における地方発展政策は遂行され、強化されていく。

Leader+は、大きく分けて3つのアクションと技術的補助の4つからなる。

アクション1:ボトムアップ形式に基づく、試験的性質をもつ地域発展戦略への支援
(43億7760万ユーロ/86.75%)
アクション2:田園地域間の協同に対する支援(5億480万ユーロ/10%)
アクション3:ネットワーキング(6870万ユーロ/1.36%)
技術的補助 :(9540万ユーロ/1.89%)

アクション1の実行は、計画に規定された基準に基づき、公開審査を経て選ばれた地方行動団体(Local Action Groups=LAGs)を通じて行われる。その地域の自然、物理的・経済的・社会的な意味における地方の均質化、そしてより地域に浸透する革新的な発展計画などが対象として含まれる。経済的・社会的な面で提携する企業や団体は、少なくとも50%を地元のものとせねばならず、もちろんこの提携の関連や効果も考慮される。

欧州委員会によって規定される優先事項は次のとおりである。

・その土地の価値をさらに高めることを含め、自然・文化的資産を最大限に利用する
・地方における生活の質の向上
・地方の産品に付加価値をつける。特に集団形式を採用することにより少量生産の生産物も市場へのアクセスをより容易にしていく
・生産やサービスに関する新しいノウハウや技術の使用により地方の競争力を高めていく

アクション3の国レベルのネットワークは、国レベルからLAGsへと情報を広め、経験やノウハウの情報交換を行うフォーラムとして機能する。またこのネットワークは、地元や国を超えた協力のため支援するものを派遣する。

加盟各国は、2003年末までにLeader+プログラムの中間評価を提出することになっている。

 

● オーガニック廃棄物に取組むソイル アソシエーション

ソイル アソシエーションが新たに着手する事業は、オーガニック農家やビジネスに携わる人々が持続可能な方法で廃棄物を減少させ、再利用する手助けをすることになるだろう。

廃棄物最小化役員のルーシー・リーズはオーガニック製品の供給網において発生する廃棄物を取り扱うために採用され、熱心に取り組んでいる。その役割はオーガニック農家やオーガニックビジネスに関わる人々が廃棄物を最小限に抑える技術開発援助はもちろん、廃棄物が農場で使用するための貴重な資源へと様変わりする方法の開発援助にも及ぶ。

この事業では主に以下の4つの分野に着目する。

1.農場におけるプラスチックの使用を最小限に抑え、使用したものに関してもリサイクルを促進する
2.高品質なオーガニック堆肥がもっと利用しやすいように促進する
3.地元の廃棄物最小化ネットワークを設立する。情報や道具を共有・共同使用することで農家や企業が廃棄物を最小限に抑えられるよう支援する。
4.油や金属といった農家から排出される上記以外の廃棄物を使用可能にしたり、安全に廃棄できるような方法を詳細に調査する

前述のリーズは次のように話している。「これは本当に刺激的なプロジェクトです。このプロジェクトによって、農家も企業も全く違った廃棄物処理ができるようになるでしょう。2004年には各種のイベントを実行します。オーガニック農家の皆さん、オーガニックビジネスに関わる皆さん、廃棄物についてはどうぞ私にご連絡ください。」

この2年にわたるプロジェクトは、RMC環境基金から援助を受けている。RMC環境基金は、Landfill Tax Credit Schemeの下に設立され、環境審議会によって運営されている。

ソイル アソシエーションより

 

● フィンランドのオーガニック農業状況

ドイツのニュース配信を行っているLebensmittelzeitungによれば、フィンランドの耕地は今から2010年までの間に、15%がオーガニック耕地に転換されるという。2002年末で既にその数字は半分、すなわち7.2%に達している。5000軒以上の農家により、約159,000haの耕地がオーガニック農業によって運営されている。国のラベルである“Luomu”は、一定基準をクリアしたオーガニック食品であることを消費者に保証するものである。オーガニックの加工業者ならびに輸入業者は 約500社程度で、スーパーマーケットを中心に卸している。フィンランドの生産品でもっとも輸出されているものの1つは、オーガニックからす麦であり、EU内でその輸出量はトップである。実にフィンランドはヨーロッパ全体で生産する量の3分の1のオーガニックからす麦を生産している。ヘルシンキ・ミルズは年間48,000トンを挽いている企業であるが、既に売上の20%はオーガニック製品によって達成されており、さらに輸出を拡大したいと考えている。

LebensmittelzeitungのWEB
http://english.lz-net.de/trade/news/

 

● EUのオーガニック食品とオーガニック農業アクションプラン策定に向けて

欧州委員会はきたる1月24日、EUのオーガニック食品とオーガニック農業についてのアクションプラン策定のための公聴会を開催する。100を超える組織、加盟各国および新加盟国、加盟候補国の農業大臣、農業雑誌関係者などが参加者として招待される予定だ。

2004年の早い段階で、委員会は最終のアクションプランを理事会と欧州議会への文書の形で整える予定である。このアクションプランはオーガニック農業の発展を促進する具体的な活動を提案するものになる。

1月24日のプログラムは以下のとおり。

開会の挨拶と導入:EU農業・地方発展・水産担当委員長 フランツ・フィシュラー

<セッション1>ヨーロッパの農業におけるオーガニック農業の位置付け
◎「消費者はオーガニック農業に何を期待するか?」
EU健康・消費者保護担当委員長 ディヴィッド・バーン

◎「オーガニック農家は政策担当者に何を期待しているか?」
IFOAM−EU理事長 フランシス・ブレイク

◎「農場から消費者にわたるパッケージまで、加工業者の挑戦」
Pasta GRANORO社 マリアナ・マストロマウロ

◎「どうすれば市場を最大限に利用できるか?」
セビリア大学 マリア・イツィアル・アギーレ・ヒメネス

*質疑応答

<セッション2>拡大EUにおけるオーガニック農業の位置付け
◎「オーガニックマークは消費者に正しいメッセージを伝えているか?」
オーガニック農業研究所(FiBL) トラルフ・リヒター

◎「マーケティングと流通コンセプト−スーパーマーケットの見解」
Sainsbury's トニー・サリヴァン

◎「オーガニックの基準は社会の要求を満たしつづけることができるか?」
アンコーナ大学 ラッファエーレ・ザノーリ

◎「遺伝子組換種子とオーガニック種子生産の共生」
デンマークオーガニック農業研究所(DARCOF) Birte Boelt

*質疑応答

<セッション3>結論
◎セッション1・2のまとめ(それぞれの議長より)
◎重要課題(ウェールズ大学 ニコラ・ランプキン博士)
*質疑応答

◎閉会の挨拶 フランツ・フィシュラー

● オランダ政府、オーガニック広報キャンペーン実施

オランダはオーガニック部門に非常に強い野心をもっている。政府は、オーガニック生産が2005年までに5%、そして2010年までには10%になることを望んでいる。

しかし、2003年夏の時点で、オーガニック生産は全体の2%にすぎず、年成長率も28%という勢いのあったときから比べると10〜15%程度に減速している。

Wageningen大学のオーガニック農業システムを研究するAriena van Bruggen教授は、「この成長率では政府が望む目標に到達しない」とその状況を分析する。

そこでオランダ政府は別の方法でオーガニック農業部門の成長を刺激するアプローチを試みることにした。5年間の転換計画で新規農家を支援するかわりに、テレビ広告やウェブサイト(www.eigenlijkheellogisch.nl)の開設を含む一般に向けた広報キャンペーンに450万ユーロ(約5億8500万円)を投資するのだ。スローガンは「オーガニックは理にかなっている」。

前述のvan Bruggen教授は「これは、人々にもっとオーガニック製品を買うようにと説得する一大キャンペーンです。」と言う。5%という生産目標は、経済規模で考えるとオーガニックの供給プロセス、とりわけ加工業が作動し始める基準点であると考えられている。

Farmers Weeklyより

● 成功しているヨーロッパのオーガニックスーパーマーケット

ヨーロッパのあらゆる国において、大規模な新しいオーガニックマーケットが続々と誕生している。このように専門的に特化した流通は、オーガニック食品の販売に重要な役割を果たしている。

−イタリア

イタリアのトップオーガニックチェーンはNaturaSiで、オーガニックスーパーマーケットだけでなく、フランチャイズ形式の肉屋(屠殺も含む)、レストランも擁している。最近ではパドアとトリエステにそれぞれ500平方メートル、300平方メートルの売場面積をもつ新店舗をオープンし、同社のオーガニックスーパーマーケットは37店舗になった。オーガニック食品卸のBaule Volanteは、2002年11月以来、売場面積200〜300平方メートルの7つのオーガニック店を展開してきた。同じく卸売業者のEcorは、Collaboraフランチャイズ計画を実行に移した。Collaboraは26店舗を擁し、うち6店舗は200平方メートル以上の売場面積をもつ。さらに独立した個人の運営によるオーガニックスーパーマーケットも多く存在する。

−スペイン

現在スペインにはおよそ20程度のオーガニックスーパーマーケットがある。1995年というかなり以前に、バルセロナにComme Bioが売場面積250平方メートルの店舗をオープンしたのに対し、新規参入者が出現してきている。Terra Verdaはバレンシア地方に11の巨大な店舗をもって、オーガニック食品の販売を展開中であるが、さらに25店舗のオープンが計画されている。Veritasはバルセロナに3つのオーガニックスーパーマーケットをもっているが、来る数年のうちに30〜40店舗を開店する予定である。

−フランス

フランスでは、Biocoop(ゆるやかに組織化したオーナー経営店舗の一群)が拡大している。2003年には新たに30店舗が加わり、フランス全土では総勢227店舗に及ぶ。2002年の売上は1億6千万ユーロ(約208億円)だった。その他のオーガニックチェーンも今年新たに42店舗がオープンした。(Rayons Verts,Satoriz,Naturalia,La Vie Claire, La Vie Saine,L'Eau vive, Croc Nature)規模としてはいわゆるオーガニックスーパーマーケットサイズ(小〜中規模)が中心である。

−オーストリア

オーストリアには現在オーガニックスーパーマーケットはほとんど存在しない。そんな中で、Stefan Maranは、10月半ば同店の2店舗目となる店をウィーンに開店した。売場面積は480平方メートル。

−ドイツ

ドイツには200平方メートルを超える売場面積をもつオーガニックスーパーマーケットが200弱ある。昨年、一昨年はそれぞれ新しくオープンしたオーガニックスーパーはおよそ40店舗ずつぐらいあったのに対し、今年はおよそ25店舗にとどまった。新しくオープンした店舗の中には、SupernaturalやDennsといった、自らが「ディスカウント店」と呼んでいるものも含まれている。勢いは多少失速気味とはいえ、オーガニックスーパーマーケット開店の波は今後も続きそうである。
コンサルタント会社のKlaus BraunとSynergieが行った調査「ドイツにおけるオーガニックスーパーマーケット〜機会と傾向〜」によれば、年間1兆3千億ユーロ(約169兆円)の専門店売上のうち、その5分の1が既にオーガニックスーパーマーケットによって占められるという。調査対象となった180のオーガニックスーパーマーケットは売場面積が200〜1000平方メートルのもので、平均面積は350平方メートルであった。

ヨーロッパ中のオーガニックスーパーの情報を伝えるインターネットサイトが2003年3月に立ち上がった。(www.BioSupermaerkets.de)現在のところ、ドイツ語のみの情報であるが、フランス語・英語版も計画されている。

ニュールンベルグメッセ発行の雑誌より

● 「EUの拡大に伴う食品の輸入、田園発展について」

「EUの拡大に伴う食品の輸入、田園発展について」

EU消費者保護委員ディヴィッド・バーン氏の演説より
2003年12月10日 ディヴィッド・バーン ブリュッセルにて

(前半部分略)
<田園発展>
これから話題を変えて、田園発展と地方のコミュニティの取り組みについて話します。もちろん、農業と言う意味合いでこの問題にもっとも関わりが深いのは農業担当委員のフランツ・フィシュラー氏ですが、私もこの分野に多大なる関心をもっています。

まず申し上げますが、恐らく過去には地方経済と言えば、農業と同義語として考えられていた傾向があったように思いますが、これはそうではありません。

地方経済とはもっと拡大されたものです。それはイギリスの例を見るだけでも明らかでしょう。2001年、口蹄疫が蔓延したときに発生した費用を見ると、農業で出た損失をはるかにしのぐ損失が、特に観光業を中心とした地方経済全体に生じたのです。

農業部門の再構築が地方経済の重要な要素であることは確かですが、一枚の絵として見た場合、それだけでは不十分です。もっと広い文脈において、地方経済をとらえる必要があります。

EUの地方発展政策の主要な原動力の1つは、持続可能な発展にたどりつきたいという願望です。これは国やEUによる支援に頼らず、自身の足でしっかりと立てる、それぞれに自信をもった地方のコミュニティを生み出していくということです。

そして、これは経済面だけの話ではありません。地方のコミュニティが将来に向けて自立できるという基盤のもと、それぞれの独自性を維持繁栄させるための条件を創出するということは、社会的責務でもあるのです。

こうした目的を達成するには、考えや認識を抜本的に変革する必要があります。田園地域と言うのは、過ぎ去った時代に立ち返る青空博物館ではないのです。田舎であることと、現代的であることは、必ずしも相反する概念ではないのです。

<地方経済における食料生産>
もっとダイナミックな地方経済という意味では、食料生産にもっと目を注ぐ必要もあります。改正CAP(農業共通政策)の合意においても、食品生産者の主な取り組みが描かれています。継続的な援助や、生産と分離した支援が、少なくとも近い将来の農業ビジネスの維持に貢献することは事実ですが、それだけでは長期的に見たサスティナビリティや成功という観点からは不十分でしょう。

主要な食品生産というものは、もっと市場に近づいていくでしょう。そして他の市場と全く同じように、需要と供給のメカニズムが適用されなくてはならないし、実際適用されていくでしょう。

農産品の自由貿易は、今後も増加していくと思われますが、それはつまり商品に対する付加価値というものが、域内流通においても輸出においても、成功していくために非常に重要になってくるということです。

(後略)

● オーガニック給食では一歩先を行くイタリア

2000年以来、イタリアの学校給食ならびに病院食には、毎日何らかのオーガニック食品を使用することが義務付けられている。法律では、食の安全性や環境保護的な内容には言及していないが、一点明らかなことは、オーガニックや高品質生産の普及促進に確実に力を入れるためだということだ。

あらゆる法律には抜け穴が存在する。各自治体の議会はオーガニック製品を給食に導入する必要があるが、その長が法律違反することに対しては誰も起訴などしないだろうから、ごくわずかの自治体のみが定期的にオーガニック製品を提供している状態で、病院に至っては例外的なケースに限られる。

このように導入している自治体の数が非常に少ないにも関わらず(村レベルまで含む8,100自治体のうちおよそ500)、イタリアの子どもの4分の1以上がオーガニックを食べている。大都市の大部分では法律の効力が長続きしているため、ローマだけでも14万人の児童がオーガニックだけの給食を食べている。

オーガニック農業の発展にとって学校給食が非常に重要だというのは、多くの理由による。学校給食は単に子どもや両親に対し、環境に優しい農業であるということで推進しやすいだけではなく、農家にとって現実的に感謝すべきことなのである。つまり栽培計画が容易になり(ご存知のとおり、食事数は前もって確実な数がわかる)、量もばかにならない。1人の子どもが食べるのはりんご100gにすぎないかもしれないが、14万人になればそれは14トンのりんごであり、1週間では70トンになる。

国の法律に加え、6つの地方ではそれぞれ独自の活動を行ってきた。(6つのうち4つの地方では、自治体への支援を行っており、少なくとも50%あるいは60%補助するものである)

2002年11月に発効したエミリア・ロマーニャ地方の最近の法律は、緑の党の地方議員であるダニエラ・グエッラが強く推進したものだが、それは幼稚園ならびに小学校(3ヶ月〜10歳まで)には100%のオーガニック食、中学・高校、大学、病院では少なくとも35%を義務付けるもので、オーガニック以外の食材についても、伝統的・土地特有の製法で作られているかもしくはIPM(持続可能な農業システム)の認証を受けたものでなくてはならない。現在の契約が切れるに従い、学校給食は徐々に新しい契約に移行されており、2005年までにはこの地方の全ての学校で、計35万人の子どもがオーガニックを口にすることになる。このオーガニックへの取組みは地方政府とともに進んできた。

Proberは、オーガニック生産者・加工業者・取扱い業者からなる地元の団体であるが、学校給食の自校調理と供給能力についての調査を実施し、主なケータリング業者との協力関係を進めてきた。また60の代表的なオーガニック企業がメンバーである団体Consortium-bioは、自治体に対し、オーガニック仕様に適した契約体系を提案している。同団体はまた、イタリアの全8,103に及ぶ自治体の長全てに情報セットを配布し、各自治体の議会向けに、“万歳!学校でオーガニック給食”と題した165万枚のポストカードを郵送した。これには、Esselungaという500製品以上のオーガニックプライベートブランドを擁するトップスーパーマーケットチェーンも協力している。

また、女性向け月刊誌「ナチュラル スタイル」にも約11万枚のカードがはさみこまれ、イタリア全土のPTA向けにも何千枚かが送付された。

Consortium-bioは、新聞や雑誌でも、自治体の長がこの法律を遵守するよう広告で呼びかけている。オーガニック食に関する国ならびに地方の法律は、以下のURLよりダウンロードが可能である。

http://www.consortium-bio.it/

*Prober http://www.prober.it/

*Esselunga http://www.esselunga.it/Generic.asp?IdPage=546

(イタリアのオーガニックコンサルタントであるRoberto Pinton氏より)

● 遺伝子操作食品に対するEU各国の反応

EUは、遺伝子操作食品の輸入に関する5年間の一時停止期間を撤廃するか否かについて、合意に失敗した。そしてその決断は90日間延期されることとなった。

ダウ・ジョーンズ・インターナショナル・ニュースによれば、スイスの企業シンジェンタが開発した遺伝子組換スイートコーンの種、Bt-11の販売許可について、EU加盟各国の専門家たちによる決議は、3カ国が棄権したものの、6対6のまっぷたつに分かれた。

賛成票を投じたのは、フィンランド、アイルランド、オランダ、スペイン、スウェーデン、英国で、一方オーストリア、デンマーク、フランス、ギリシャ、ルクセンブルグ、ポルトガルは反対の意を示した。棄権したのはベルギー、ドイツ、イタリア。

この決議の結果、シンジェンタ社の申請はEU農業閣僚会議へ送られ、その検討はさらに90日後になる。

● 4検査認証団体、ネット上の認証システム共同開発

スイス、ドイツ、オーストリアにある4つの検査認証団体は、オーガニックの検査と認証のための国際的な基盤となる組織を設立し、その本部をオーストリアのLebringに設置した。

この組織を設立した4つの団体は、オーストリア ビオ ギャランティ、ビオ インスペクタ(スイス)、インタクト(オーストリア)、ナチュアランド(ドイツ)である。農家や加工業者の検査結果が、現在開発中のソフトのもと、デジタル処理で記録される。認証過程が終了すると、認証の依頼者は、その認証結果をインターネットを通じてダウンロードすることができる。このプログラムはe-Certと呼ばれ、使用者によれば検査全体の期間が5倍早くなると言われている。このe-Certは、8言語で使用可能である。最初にお目見えするのは、来年2月のBioFach2004になりそうだ。

BioFachニュースレターより

● 英国の全耕地面積に占めるオーガニックの割合、ドイツとほぼ同じに

今や、英国のオーガニック市場は10億ポンド(約14億5千万ユーロ)を超え、世界第3位になっている。他のどの食品部門においても、今のオーガニック食品のような急速な成長は見られない。2003年3月までの1年で比較すると、オーガニック部門は10.4%の増加である。この数字は、最近発表されたソイルアソシエーションの年間レポートによる。英国のオーガニック耕地面積は同国の全耕地面積の4%を占め、その割合は世界第5位となった。(これはドイツと同様)

毎週の定期市(マルシェ)、そして宅配ならびに農家での軒先販売を含む直接販売は、明らかに増加した。それは実に28%の増加で、9,000万ポンド(1億3,000万ユーロ)にも上った。このオーガニック食品部門の急速な成長は、地元の商品に対するオーガニック消費者の大いなる関心を証明することにもなった。さらに詳しい内容については、「オーガニック食品とオーガニック農業レポート2003」(ソイルアソシエーション)を参照のこと。

http://www.soilassociation.org


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