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● “自然な”の意味すること

オーガニック食品は、従来農法による食品との対比において、「自然な」と描写されることが多い。しかし、そもそも“自然な”とは何を意味しているのか?また生命倫理、農業における実践、方針に対してどういう意味合いがあるのだろう?この疑問に答えるため、オランダのLouis Bolk研究所の研究者グループは、“自然な”の概念を明らかにしようと試みた。オーガニック農業に携わる人、オーガニック食品を購入する人々に対して、“自然さ”という概念がを表す記述の一覧をもとに質の高いインタビューを行ったのである。

インタビューの結果、“自然さ”の概念には大きく分けて3つの側面があった。
 1)オーガニック、有機(生命プロセス)としての自然 
 2)エコロジー(生態系)としての自然
 3)自然という存在の特徴を言及する場合の自然
である。これらの3つの側面は、オーガニック農業においても3つの主なアプローチとして関わりがある。化学物質を使用しないというアプローチ、農業生態系というアプローチ、そして全体的なアプローチである。研究チームが認識したことは、これらのアプローチが、農家がオーガニック農業に転換する際の、農家の態度の変化にも見られ、またオーガニック製品を購入するようになった消費者の態度においても同様の変化が見られることである。

主な結論としては、“自然”という概念を、オーガニック農業を特徴付けるときに使用できるのは、上記の3つの側面全てが尊重されたときのみであるということだ。つまり、化学物質無し、エコロジーの原則、そして生活・人生全体という要素だ。著者はオーガニック農業に対する包括的な倫理の採用も支持している。そこでは、“自然さ”のもたらす価値は、認識・感情・規範の3つの側面をもつ。

参照:
Verhoog,H., Matze, M., Van Bueren, E. L. and Baars, T. (2003)
The role of the concept of the natural (naturalness) in organic farming.
Journal of Agricultural & Environmental Ethics 16(1) 29-49

e-mail: h.verhoog@louisbolk.nl
m.matze@louisbolk.nl
e.lammerts@louisbolk.nl
t.baars@louisbolk.nl

● イギリス、オーガニック給食提案についてのその後

英国環境大臣のマイケル・ミーチャーが最近行った「病院や学校はもっとオーガニック食品を提供するよう努力すべきである」との発言に対し、給食調理業者は批判的である。

給食調理業者協会地方当局(Local Authority Caterers Association=LACA)代表のスー・キルビーは次のように述べている。
「学校給食に対して、国からの追加の補助金がない限り、オーガニック食品の採用によるコスト増分は父兄によって埋め合わせをしてもらうことになる。低所得者地域においては、5ペンスあるいは10ペンス以上を払う余裕はない。高所得者地域においては、父兄は1.60〜1.70ポンド払うことだろう。平均すると、学校は原材料費予算として、生徒1人につき、一食あたり35ペンスしかないことになる。全ての地方当局は、オーガニック食材、地元の食材購入を考慮しているが、導入は非常に難しいのも現実である。オーガニック食品を提供する、というのはいいアイデアだけれど、おそらく政府が援助するべきだろう。」

EU法のもとでは、公開文書では、品物がオーガニック、あるいは特定の国や地域からのものでなくてはならない、と指示することはできない。

病院食の検査を請負う全国病院食購入供給エージェンシーの方は、導入に関してもう少し積極的だった。その会社では既にオーガニックサンドイッチについていくつか契約を結んでおり、顧客の要望に応じて、オーガニック食品の購入を増やしていく見込みだ。

● CAP改正について−4月8日EU農林水産閣僚理事会の内容より

理事会では、欧州委員会のCAP改正案、中でも特に「補助金」と「生産高」との関係を断ち切ろうと言う提案について政治的な討議がもたれた。委員長のフィシュラー氏は、改正を提案する重要な目的は、農家が市場でのチャンスを生かせるようにするものである、ということを改めて呼びかけた。「我々がある一定の生産の維持を望むものについては、生産高に直結して支払うという図式を維持することも賢明であろう。そのような作物、つまりデュラム小麦、米、タンパク源となる穀物などは、我々の提案の中にも入っている。どのような場合においても、直接支払い制が、良い土地管理を実践している人に補助の恩恵が行き渡るような方法で整備されるよう、我々は取組んでいかねばならない。さらに、この支援システムを単純化する必要がある。農場支払い制、というただ1つの制度を導入することで、かなりの直接支払い制の数を減らすことができ、9つの違ったタイプのものは1つに統合されるだろう。新しい予算の上限は、守られなくてはならない。そうなると、調節や路線変更も避けられないものとなる。」

フィシュラー氏はさらに続けた。「欧州委員会は討議の場で出てきた問題を解決するのに柔軟性を示している。私は、伝統的で特別な果物や野菜の生産者にとって、競争面で不利になる点を避けるための変更を考慮する準備はできている。強制的な休耕地について言えば、私は輪作のシステムの継続を考えている。また特別給与金制度の問題がある。これは、必要とされる土地がないか、もしくは非常に少ない畜産農家が家畜に対する支払いを受け取っている場合に関わってくる問題だが、私はこの“特別給与金制度”が比較的厳格なものであると受けとめており、もっと柔軟性のある解決方法を受け入れるつもりもある。」

「具体的な適用と、支払いレベルの地域差については、もう少し明らかにしないといけない点が明確になってきた。私は各加盟国から要求されているもっと柔軟性のある解決方法についての余地を調査するよう既に指示を与えている。辺境地域についても改正された直接支払い制の枠組みに包括するという点については、いつでも提案を受け入れるつもりがある。最後に、私は多くの加盟国に、厳しい適合性を行政面で実施することに関心をもっていただきたいと思っている。私の方では、直接支払い制と厳しい適合基準との組合せを段階的に導入するという可能性を調査・分析する準備ができている。」

 閣僚理事会ではこのテーマについてさらに討議を重ねていく。

● フランス、2010年までにオーガニック耕地面積を全体の15%に

3月25、26日に行われたFNAB(フランス国立オーガニック農業連盟)の総会に集まったオーガニック農家は、フランスのオーガニック耕地面積を2010年までに全体の15%に、という目標で合意した。この野心的とも言える目標は、フランスを近隣のEU諸国と同レベルにまでもっていくというこ
とであり、フランスのオーガニック発展計画の再考を通じて、目標成長を達成するのに必要な手段を結びつけていかなくてはならない。

討議を通じて設定あるいは再確認された目標は以下のとおりである。

◎オーガニック転換のための助成プログラムをできるだけ早く実行に移すこと。もし法的な手続きがさらに遅れれば、2003年は転換がゼロという危険性さえある。

◎他の全てのEU諸国の例に続き、オーガニックの実践が環境や社会に及ぼす良い影響を考慮に入れた、フランス国内の「認定支払い」を通じ、オーガニック生産者に有利なEUの助成についてバランスの見直しを行うこと。

◎15%という目標を達成するために、異業種間の発展に向かうための様々な資金を集結すること。これらの資金は、関連する農産加工企業などと連携して、オーガニック産業に特化した構造の枠組みの中で管理しなくてはならない。この構造によって管理される公的資金は、研究と研修にも使用されなくてはならない。

◎産業の中で経済上の問題が起こった場合には、柔軟に対応できるサポートシステムを確立すること。

◎業界の品質追求、消費者の期待、EUの実践と調和しつつ、規定・検査・トレーサビリティのレベルを最高状態に保つこと。

◎植物、動物双方の多様性保護をただちに行うこと。

◎遺伝子組換技術の拒絶を再度徹底すること。そして遺伝子汚染によって影響を受けるであろう全てのオーガニック生産者に対して、汚染者支払いの原則が適用されるよう要求すること。この点に関しては、2月のニュールンベルグでの集まりの際に、全ヨーロッパの生産者と意見が一致しており、活動をともにすることが再確認された。

最後に、オーガニック生産者連盟は、オーガニックこそが「新しい」市民の共通農業政策(CAP)となるということ、これこそが現代と将来の世代に対する責任を示すものである、ということを強調しておく。オーガニック農業発展についてのヨーロッパの将来的な計画は、その他のヨーロッパの農業計画と関連する必要があり、オーガニック生産者を支援するというヨーロッパのアイデンティティを表現するため、協調していかねばならない。

ドイツ、オーストリア、スイス、イタリアのオーガニック生産者が、この集会の2日目に参加し、上述の目標を奨励した。ヨーロッパ全体を通じた生産者のネットワークの創設が以前よりもずっと強く望まれている。それは、社会的に責任のある持続可能な農業を作り上げるという観点から、オーガニック生産ができることについて、非常にたくさんの人々が表明した見解として一致している。

ヨーロッパ諸国の生産者が強調するのは、国家資産の投入と、初期段階でのオーガニック産業の発展との強い相互関係である。いったん十分な量が生産されれば、発展の第二段階は、私的あるいは公的な市場によって支えていくことが可能である。フランスは、オーガニック農業の発展については、まだ第一段階から抜け出せていない。

(FNABより)

  ※問合せは、FNABマネージャーのVincent Perrot氏まで 
        E-Mail:vperrot@fnab.org

● イタリア、オーガニック食品専門店の成長

イタリアのニュース配信サービスAdnkronosによれば、イタリア内のオーガニック専門店の数は、10%成長し、1,117店に達した。

この量的な増加は、これらの店舗が主なスーパーと競争するにしたがって、質的な改良にもつながった。売り場面積を広げ、フランチャイズ方式を増加し、これらの店に付随してレストランやカルチャーセンター、その他関連する活動が結びついてきた。

一方、スーパーも現状に甘んじているわけではなく、今ではすべてのスーパーでオーガニック商品が販売されている。スーパーは独自のオーガニック商品に投資しているかどうかでその広がりに違いが出ている。この観点からいくとトップを行くのがEsselunga、続いてCoopであり、大きく水をあけられて、Carrefour、Conad、Crai、Despar、Pam、Rewe、Selexが後を追っている。

● 英国政府、オーガニック食品をもっと子どもに食べさせるために

英国環境大臣のマイケル・ミーチャーは、もっと多くの学校や病院で、オーガニック食品が提供されるよう努力するべきだと述べている。

政府は、公的機関が使用するオーガニック食材の総量を増加するという目標を設定した。ミーチャー大臣は、学校、病院、その他公的機関におけるオーガニック食品の提供総量が、スーパーで販売されるオーガニック総量に匹敵する、あるいはそれを上回るようになるのを見たい、と話した。

3月19日にソイル・アソシエーション主催の記念講演で、ミーチャー氏は以下のように語っている。「もし、より良い品質の食べ物がいいと信じているなら、我々は学校給食について、その安さの評価よりも、金額に見合ったものを提供しているかどうかに視点を据える必要がある。食は行動に影響を及ぼす。そして良い食品というのは、社会的にも文化的にも、より広く貢献するであろう。」

専門家の調査によれば、学校を平均してみると、1生徒1食あたり35ペンス(約65円)しか材料費予算がなく、給食調理業者は、利益を考えれば、最大でも1生徒1食あたり28ペンス(約52円)までで作ることになるだろうと見積もられている。結果として、多くの学校では、砂糖やスターチといった原料は安いものに固執することとなる。大臣は、ノッティッンガムシャーのセント・ピーターズスクールのような画期的な計画を褒め称えた。その計画は、地元の新鮮なオーガニック食材を使って、校内の調理場でオーガニック給食が作られるというものである。この場合、1生徒1食あたりおよそ70ペンス(約130円)ほどかかってしまうが、調理業者との契約コストの削減により、予算内で収めるという。「これこそ国内全体において必要な方法であり、政府がこの分野において進歩しなくてはならないと固く決意した。」と大臣は述べている。

大臣はまた、現行の学校給食についての基準が、一般的に、政府の目標栄養標準を達していないことを受け、栄養ベースの基準が再度導入されることを歓迎している。スコットランドや北アイルランドのように、イングランドやウェールズでも栄養が授業カリキュラムの一部として取り上げられるべきか、という質問に対してミーチャー氏は非常に好意的だった。「私は、子どもたちは食と栄養について、教育を受ける必要があると信じている。子どもたちは、作物がどのように実るか、そして品質の悪い食品の及ぼす効果について教わる必要がある。」

また大臣は次のようにも話している。オーガニック農業は、市場の要望に応え、安全で健康な製品を生産しており、あらゆる消費者に栄養のある食品や食品に関する正確な情報の入手を確実にするものである、と。

ミーチャー氏が明らかにしたところによると、政府のオーガニックアクションプランにおいて、2010年までにオーガニック食品の70%を英国の農家産のものとし、徹底的に輸入品を削減する方針ということだ。このプランは昨年発行されているが、具体的なタイムスケジュールについてはまだ発表されていない。

ソイル・アソシエーションは、大衆に向けて食と農業の恩恵を広めたその業績や、毎年30万人を数える訪問者をひきつけている40のデモ農場とのネットワークを含めた数々のイニシアチヴに対し、賞賛を受けた。

上記の内容のほか、ミーチャー氏は以下のトピックについても話をした。

<オーガニック基準>
基準は、消費者の信頼を維持するための生命線とも言える。オーガニック部門は、明らかにその他の生産方法とは違ったやり方で生産しているということを、示しつづけていかねばならない。私は間違いなくそうなることと信じている。

<スーパーマーケット>
このイベントの議長をしていたソイル・アソーシエーション代表のジョナサン・ディンブルビーが、「スーパーマーケットは、政府がオーガニックアクションプランにおいて設定した目標を達成するために一役買ってくれるだろうか?」と質問した際、ミーチャー氏は以下のように答えた。「大規模小売店というのは、利己主義を特徴とする。もしも消費者が国産のオーガニック食品を望んでいるということを知れば、スーパーもそれに応じるだろう。非遺伝子組換食品に関して、そうしたようにね。」

「この目標達成のためにもっとも重要なことは、多くの小売業者が、仕入の際に英国産のオーガニック食品の割合を増やそうと最大限努力することだ。そうすることで国内の生産者も受け入れられるレベルの値段と品質を供給することが可能となる。農家が良く知っているとおり、小売業者というのは非常に力をもっているからね。」

「スーパーは、定期的に地域の消費者とのミーティングをもつべきだろう。消費者がスーパーに何を求めているのか、そしてまたどのようにそれに応えるべきかを見極めるためにね。もっとトレーサビリティや家畜の快適性などの問題についての情報が、スーパーマーケットを通じて、消費者に知らされるべきだ。」

<食品基準局>
ミーチャー氏は、オーガニック農業やオーガニック食品に対する食品基準局の消極的な姿勢に対し、ジョン・クレブス卿と現在討議中である。クレブス卿は、食品基準局のウェブサイト上のオーガニック食品に関する記述を再考すると話した。

<遺伝子組換>
「ソイル・アソーシエーションのGM作物についての関心は広範囲にわたっていると認識している。私は特に、商業的なGM作物の栽培の可能性、繰り返すが可能性だよ、それが選択、共存、そして信頼性についての重要な問題を引き起こすことを気にかけている。これらは非常に重要な問題であり、肝心なのは、我々のアプローチがオーガニックアクションプランへの支援と整合性が取れたものである必要があるということだ。」

(ソイル・アソシエーションより)

● ドイツ、オーガニック規定のオンラインデータベース

ドイツの連邦オーガニックプログラムの一環として、ベルリンの研究機関FiBLは、ウェブサイト上に新しいデータベースを作成した。これは各国の生産、加工、ラベル表示、オーガニック製品の検査に関する規定はもちろんのこと、それらとEU規定との違いが掲載されている。

http://www.oeko-regelungen.de/

同様に、例えば地元の市場における強さなど認証機関に関するガイドラインも掲載されている。このデータベースは、ドイツの輸出ならびに輸入市場に焦点を合わせている。住所、リンク、原文を用いて、このデータベースは特定の質問に詳細に回答できる。規定の原文とガイドラインはドイツ語ならびに英語で読むことができる。

「各国の専門家の協力のもと作成したので、情報は最新のものであると保証します。」とプロジェクトコーディネーターのJulia Meierは請負う。データは、2003年5月と9月に更新予定だ。

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