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1. 環境に優しい有機農産物の条件に関する合意と基本方針
地球サミットUNCED(1992年リオ・デ・ジャネイロ)においては数々の決定及び変更に署名承諾がなされ、地球規模での持続型発展の概念ならびに、天然あるいは再生可能な資源の使用が規定された。そこには統治権、地域差異、社会経済的要因なども考慮に入れられている。
EUは、「共通農業指針(CAP)」の構想において、前進的にこの概念を取り入れた。1998年時の2000年の構想では、環境に優しい農業の概念と実践を特に強調している。したがって、環境的・社会経済的部門も含め、農業の多機能な役割と可能性をフルに活動させねばならない。
EU共通農業指針の構想およびその事業計画・プログラムにおいて、オーガニック農業は重要な地位を占めている。オーガニック農業に関する改正EU規定2092/91/EEC、環境適応型農業に関する同規定2078/92、環境目標に関する同規定1257/99から始まったガイドライン、ならびに近年の様々な決定によって、環境適応型農業の必須部分あるいは必須要素を構成するオーガニック農業に関する構想が形作られている。
2.食品安全性に対する用件と必要性−有機農産物および食品の役割と条件
食品の安全性は、消費者保護という目的だけではなく、EUにおける農業製品に関する方針に関しても重要な側面を持つようになってきた。上述の関連法規による構想は、オーガニック農業の可能性と、その過程をたどることができる製造工程が、十分に考慮にされた農業発展構造を強化するのに貢献してきた。
オーガニック農業従事者のために、上述の関連法規による構想では、以下のような生産者の決定に関し、必要なそして信頼できる環境が整えられている。
−投資、製品開発、調査、研修(オーガニック農業開始のための援助)
−マーケティング立案・構成、広報活動
(オーガニック農業持続、規模拡大のための援助)
−消費者に向けられた製品(監査、認証を受けるための援助)
また消費者の選択と決定のために、同構想では以下の環境を整えている。
−食品安全要件、栄養構成要素の多様化
−製品の質と価格を比較可能にする
−破損、損傷時の生産者の責任
3. EU加盟国ドイツにおける有機農業の対象と枠組み条件
EU加盟各国における、オーガニック農業強化のための公的資金援助ならびに方法は、助成金に関する見込みと限度についての基本規則に従っていなくてはならない。その規則はEU条約第81条から第89条にかけて述べられている。
4. 有機農業・農産物生産の方針と奨励策
オーガニック農業とオーガニック製品製造を促進するための公的資金の方法と奨励金に関するガイド(出版物)は、生産者および加工者は要望することによって(義務ではない)入手可能である。EU加盟各国は国家計画の枠組みにおいて支援手段を計画し、規定する。この国家計画は、受益者である農家・生産者の共同融資と財政的参加に基づき、EU当局に提出され是認されるものである。
オーガニック農業に関して、ドイツのケースが一例として講演会において発表される予定である。
<講演より>
…ここで強調しなくてはならないことは、オーガニック農業というのは環境適応型農業という全体像の中の1つの手段であるということです。そしてオーガニック農業は、先ほどヴェルディエ氏も話の中でおっしゃっていた、EUの基準に沿った要件に従って実践されなくてはなりません。また公的援助を受けるためにはまず第一にエコ規定に従っている必要があります。第二に家畜を飼育するオーガニック農家の場合、飼育面積などをはじめとする規定に従う必要があります。また家畜飼料のうち20%は外部購入が認められていますが、残りは牧場内(同一圃場内)でまかなわなくてはなりません。第三に、消費者向け製品はもとより家畜飼料に至るまで遺伝子組換えが行われた作物・植物の使用は認められておりません。以上3点を満たした場合のみ、エコラベルの使用が認められます。
こうした環境適応型農業を志す農家に対しては公的な資金援助があります。3つのタイプに対する援助があります。1つめはそうした農業を開始する際の援助です。2つめは実際既に取り組んでいる農家が、それを持続したり、さらに規模を大きくする際の援助です。そして3つめは監査を受けるに際しての援助です。…
5. 有機農産物の商品化と需要開拓を推進する奨励策
マーケティングならびに消費者の要求を展開するための公的資金ならびにその他の方法に関して、重要な役割を担うのは、生産者組合と消費者団体である。生産者と消費者を結ぶ最も重要な要素の1つは、製品へのエコラベル添付に見られるに違いない。この目的のための構想は、ドイツならびに全EU加盟15カ国に有効な関連EU規定の条文においても説明されている。ラベル、ロゴ、全内容物の表示は消費者の信頼を創造し、支持するうえで、最も重要な要素となる。オーガニック農業は、こうした状況と、その製品の競争力でのみ成功しうる。これには消費者の評価が必要であり、また消費者の評価を得るためには、十分かつ信頼できる情報が基本的必須条件として求められる。
<講演より>
…このような公的資金援助を行う目的として2つ挙げられます。1つはオーガニック農業をより広めるということ。2つめは規定に従った生産、品質の管理です。オーガニック製品と非オーガニック製品というものは競合関係にあります。そういう意味で、オーガニック製品を消費者に選択してもらいたいと思えば、オーガニック製品にそれなりのアピール点やメリットがなくてはなりません。つまりオーガニック製品であるための、クリアしなくてはならない基準というものが、消費者にとって付加価値となるものでなくてはなりません。消費者がこの付加価値について正しく理解すれば、消費者はそれに対してそれ相応の価格(対価)を支払うことに依存は無いはずです。実際オーガニック農業では、一般の農業に比べて生産のコストが多くかかりますから、その点でも価格は一般製品に比べ高くなります。
このような付加価値を正しく示して、消費者に保証を与えるためにも、ドイツではエコラベルの表示が推進されています。これは同時に基準に満たない製品を排除するという役割も果たします。このシステムは、本当に信頼できる製品が市場に出回った場合のみ消費者の支持を得ることができます。ですから政府は、オーガニックの認証基準がレベルの高いものであり、それがきちんと検査されることを最重要課題としています。ですから、認証検査機関というものは政府に登録された機関でなくてはなりません。また認証検査機関というものは、そうした機関を監査する別の機関から検査を受けます。先ほど申し上げた生産者に対する資金援助に関しても、別の方向からきちんと監査し、このシステムが正しく運営されるような仕組みを持っています。…
6. 消費者重視かつ環境に優しい食品の製造、現代における農業の挑戦
〜有機農産物の潜在的可能性〜
狂牛病や遺伝子組換え作物、ほか食品衛生問題にも関わる、昨今の食品安全問題は、環境にやさしい農業に強い勢いを与えただけでなく、認証されたオーガニック製品の要求に消費者を駆り立てることとなった。こうした状況において、認証とラベル付けは、認証機関、生産者そして市場の厳しい検査とともにますます重要性を増していく。これはオーガニック製品を増加させ、その可能性を発展させるよい機会である。しかしながら重要なことは製品の競争力と情報の信頼性である。またドイツにおいては、別の重要なポイント、すなわち消費者の要求という形で表れる評価とその要求に対する反応、そしてそのさらなる発展がオーガニック食品部門を成功に導くカギとなる。
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